2017年一番良かったアニメ《父を探して》

今週のお題は、#2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》ということなので まずアニメ部門から。
と言っても、普段アニメーションをたくさん見ているわけではないんですが。

ブラジルのアニメーション映画《父を探して》 を紹介してみたいと思います。

さまざまな賞を受賞しており、あのアカデミー賞にもノミネートされたとか。
非常にアナログな手触りのある素晴らしい作品でした。

アニメーションの最先端っていうナレーションは、さすがにどうかと思うな…

見た直後、興奮してiPhoneでがしがし打ったメモを見つけました。
ちょっと恥ずかしいけど、ほぼ編集なしで貼り付けます。 ネタバレありなので、見ていない方は読まない方がいいかも。

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クレヨンで描いたようなアニメーションで、セリフは多少あるけれども、どこの言語でもない。監督によれば、ポルトガル語を1単語づつひっくり返して発音しているのだそう。話すのはいつも大人で、主人公の少年に対して何かを言う。子供は大人の話していることを、感情では受け取るけれども意味がわからないのだ。たぶん。

カラフルな色彩がとても楽しい。南米の民族衣装であるポンチョから、映画は始まる。そして最後に一着のポンチョでまた映画が終わる。南米全体の問題と言うのがこの映画の1つの主題だということが暗示されている。父を探す少年は、自らのルーツを植民地化されることで断ち切られた南米の姿と重なる。養父である宗主国は、すでに南米を去り人々は宗主国の言葉をしゃべり、宗主国の残した建物が立ち並ぶ街に住み、宗主国の文化の影響を受けた料理を食べている。いまだに迷子の孤児のようなものなのかもしれない。

一方で、かつて自然と共に幸せに生きていた人々は、工業化、クローバライゼーションによって搾取され、独立した生活を奪われてしまった。木々は切られ、空気や水は汚され、人々は安い賃金で朝から晩まで働いても、決して豊かにはならない。金に頼り切った都市生活は、農村での貧しい暮らしよりも、さらに貧しく不幸だ。

手に楽器を持ち、口に歌を持っていたインディオたちは、軍隊に制圧される。七色の音楽の鳥は真っ黒な軍隊の放つカラスに殺される。

良い芸術作品がそうであるように、この映画のテーマはひとつではなく、非常にマルチファセットだ。子供と言う1人の人間、その人間の一生、と言う物語の世界と、南米と世界、宗主国と植民地、途上国と先進国、自然と工業化など、語り尽くせないほど豊かなテーマが渾然と1つの作品の中で溶け合い、複雑でうまみのある煮込み料理のような映画になっている。

ご飯と食べてもいいし、パンにもあうし、もちろんトルティーヤと一緒に食べても最高。また機会があれば見直してみたい。

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見たときこんな風に感じていたんだなあ。
最後の食べ物の比喩は、自分でもさっぱり何が言いたいのかわからない(笑)ですが、
とりあえず興奮してたらしいというのは伝わってくる。
こういうメモって、家族や友達には見せられないのに、なんでブログだと平気なんだろう。

メイキングもおススメ

ちなみに原文タイトルは“O Menino e o Mundo”(英題:Boy and the world)(少年と世界)。
邦題「父を探して」はいつものことだけど、だいぶ違いますね…。(以下自粛)

オンラインでレンタルできるようになったようです。いつまで見られるかわかりませんので、ぜひ、見られるうちに見てください〜。画像をクリックすると配信ぺージに飛びます。

◼️2017年私的ベスト映画

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