私のアイドル、と猫の「ジー」のこと

私のアイドルと言えば、金色の目を持つ彼らに決まっている。威厳のあるあの目で熱く見つめられると、たまらない。

のんびりリラックスしているように見えて、スマホを向けると、さっと身を翻して消えてしまう。アイドルは、パパラッチに対する緊張感は忘れない。

ファンにはわりと塩対応だ。追いつくより先に、光速でどこかに消えてしまう。消える前に一瞬浮かべる「ったく」みたいな表情も超クールでしびれる。

差し入れを献上する時だけ、時に、けっこう可愛い声を出して寄ってくる。差し入れを召し上がる間だけ、ちょっと触らせてくれる時もあるが、差し入れがなくなるとクールに戻る。甘えを許さないプロ意識が見え隠れする。

そんなクールなルックスとは裏腹に、ふくよかなお尻をふりふりしつつのんびり散歩しているとき、長い尻尾は上方にぴんと立ち、先端だけが左右にゆらゆら揺れて、上機嫌がだだ漏れているのもかわいい。

すごく運が良くて、彼らの機嫌もよければ、ファンの声援に尻尾をふりふり振って答えてくれる時もあるかもしれない。

あなたを一目でも見たいと、あなたのファン(←)は、今日もポケットに猫用チーズをこっそりしのばせているのです。

「ジー」は昔うちで飼っていた猫だ。一徹な性格で、思い込んだら一直線。外がすごく好きで、飛び出していっては、喧嘩に巻き込まれていた。いつも一緒に寝ていた。

上の記事を書きながら、ずっとジーのふさふさした見事な尻尾を思い出していた。ジーはあまり鳴かない猫で、撫でたり話しかけたりすると、よく尻尾で「気持ちいいよ、ありがと」とか「うんうん、聞いてるよ」というふうに、軽くタップしたり、ゆっくりと撫でてくれた。嬉しい時は、尻尾をぱたぱたと上下に振って、「ねえねえ、うれしいよ」と伝えてきたりもした。すごくやさしい猫だった。

ジーを描きながら、ジーのことを考えていた。色を塗りながら、ジーの温かい体に触れて、みっしりと生えた柔らかい毛を撫でているような気がした。

ジーの絵が描けてすごく嬉しかった。絵を描くっていうのは、あらためてその対象と出会うことだな。なんて思いました。

◼️写真集 必死すぎるネコ (タツミムック)

◼️きょうの猫村さん9

猫村さんは野良ではないけれど、かといって今は飼われているわけでもなく、働く猫である。早くお金が貯まって、だいすきな坊ちゃんに会えると良いね。

今週のお題「私のアイドル」