お金と豊かさについて考えた

猫に仮想通貨

三連休は、楽しく過ごしていらっしゃいますか?一足早いバレンタインデートを楽しまれる方も多いかもしれませんね。わたしは、今年初のヤルヴィN響を聴きに行きました。

曲目はマーラー交響曲 第7番 ホ短調「夜の歌」。なんだかいつものマーラーらしくない、いまいちわからない大曲。でも、多彩な音を、打ち上げ花火のように楽しんできました。

時にらしくないことをしたって良いかなという気になって、発作的に書いたものの、なんだからしくないなあと、公開するか迷っていたこの記事を公開しちゃおう。そんな当たり前の内容、と思われればむしろ嬉しいし。すでに持っている豊かさに気がついてもらえればそれも嬉しい。

とはいえお金持ちになるためのすごい方法とかではありません。がっかりさせたら申し訳ないので、目次的なものを置いてみます。

◼️目次的なもの↓

買った方が安いというのは本当なのか?

誰かが「買った方が安い」と言ったのが引っかかったのだ。

例えばだけれど、はじめて肉じゃがを作った。調味料や材料費を合計したら「コンビニで買った方が安かった、損した」みたいな話。

調味料も余った材料もまた使えるという話ではない。「お金」でしか物事を考えられないのはなんだか悲しいなあと感じたのだ。

コンビニで肉じゃがを買えば、払ったお金に対して1パックの肉じゃがが手に入る。でも、材料を買って、自分で肉じゃがを作れば、肉じゃがを作った体験、肉じゃがを作る知識と技術、肉じゃがを作れるという自信も身につく。初めて作った手作り肉じゃがに家族(彼?彼女?)も喜ぶかもしれない。それはコンビニの肉じゃがよりすごく豊かじゃないだろうか?

豊かさとはお金のことではない

大げさかもしれないけれど、それで案外誤解しているひとが多いのかもしれないと思ったのだ。

暖かい家があること、食べるものがあること、家族がいること、自然が美しいこと、健康でどこにでも歩いて行けること、愛読書を読む時間があること、人に好かれること、肉じゃがを作れることも、挙げればきりがないけどみんな豊かさだと思う。

綺麗事だろうか。でも、ほとんどのことは、逆にお金に変えることもできる。

家は売らなくても、人を泊めて宿泊費を得られる。美しい自然があったら観光客を呼べる。健康でどこでも歩くのが好きなら配達業ができるし、人に好かれれば営業もできる。工夫すればみんなお金に変えられる富だ。

お金で豊かさを蓄えるのか、豊かさそのものを自分の中に蓄えるのか。両方できるのが一番いいけれど、どちらかを優先させるのなら、後者を優先したいと思っている。

使えなくなったお札と、奪えない富

家に約30年前の英ポンド札がある。合計すると数万円分になるはずだ。両替し忘れて持って帰って、さらに忘れていた。10年くらい前に見つけてロンドンに持って行って使おうとしたら、こんなものはもう使えない、と笑われた。そりゃそうか。今となってみればなんの価値もない紙切れだけれど、なんとなく未練があって捨てられない。

今のお金は国が価値を保証しているだけの、ただの紙だ。国が保証をやめれば紙に戻る。紙だから、燃えたり、破けたり、誰かに奪われたらなくなってしまう。銀行に預けておいたって、為替が下がったら価値が減る。株も仮想通貨も、毎日暴落だの不正流出だのと騒いでいる。地政学的に日本は北朝鮮と中国のすぐ近くで、むしろ危険だ。戦争が起これば日本円下落は確実だ。円安を喜んでいるのは貿易で儲けている一部の企業だけで、実は普通の人の資産は減るし、食料価格は上がるし、というのはまた別の話だけれど。

でも肉じゃがをつくるスキルは、何があっても誰も奪えず、暴落もしない。こんなにシンプルに頼もしい富がほかにあるだろうか。

時間という富と、誰もがすでに豊かだということ

時間というのもすごく大切な富だと思う。だって、時間をかければ大抵のことはお金がなくてもできる。食べ物だって育てられるし、洋服も縫える。家でさえ、時間をかければ自分で建てることができる。夢も実現できる、かもしれない。

お金は良くないとか、いらないとか言っているのではない。時間は限られているし、お金があれば簡単に解決できることは確かにある。人間はなんでもひとりでできるわけじゃない。お金はそれを補ってくれる。人の持っている富と変えられる。

でもお金に振り回されたくはないと思う。もし銀行にお金がなくてもすでに豊かだということを忘れないでいたい。お金をかけずに時間をかけて自分で作れるものは作れば、使うお金も減る。結果的に貯まるお金も増える。

豊かな人生とは?

それに、豊かな人生とは、お金がたくさんある人生と同じことじゃない。まあ、あっても良いけど。

私にとって豊かな人生とは、たくさんの経験や感動、学びがある人生のことです。だから本や、レッスン代、旅や、美術館やコンサートには、時間とお金をなるべく惜しまない。家に閉じこもってお金を貯めても豊かだとは思えないのです。もちろん節約できるところはするけど。

あなたにとっての豊かな人生ってなんですか?

節約と仕事は、人生に豊かさをくれる

お金を節約する方がいろんなことを経験できるし、学べる。例えばツアー旅行よりも個人旅行のほうが、安くていろんなところに行けて、たくさんのことを経験できる。飛行機より鈍行で旅をしたほうが、さらに自転車や歩きの方が、いろんな風景が見えて、いろんな体験ができる。そして当たり前だけどお金も増える。

なんならお金をもらって、いろんな経験と学びがあるのが仕事にほかならない。わたしがずっと仕事を続けたいのは、お給料よりも、いろんな体験や学びがしたいのだなあと、最近やっとわかってきました。お給料がそこそこ良くても、もう学べない仕事はつまらないのです。生きている限り、新しい体験や新しい学びがしたい。

もちろんお金がある人には、ばんばん使っていただいて良いのです。それは引換券だから、誰かの豊かさと引き換える権利がある。忙しい時に、肉じゃがをコンビニで買っても良いと思う。ただ、お金が豊かさとイコールだと、間違えたくはないと思うのです。

豊かな人生を送るためには

でも、すぐに自分が豊かだっていうことを忘れてしまう。自分が持っているものは、銀行口座の残高のことだとすぐに誤解してしまうから、自分がすでに豊かだということを忘れないようにしよう。きっかけは誰かの「買った方が安い」発言だけれど、結局は自分自身が忘れないために、間違わないために書いているのだと思います。

豊かな人生を送りたければ、今すぐに、お金がなくてもそれは始められる。感動のある豊かな人生を生きよう。

さあ、連休残り2日も楽しみましょう。

◼️今日の音楽

どんな絶望の底にあったとしても、たぶんフリッツ・ヴンダーリヒの歌声を聴いたら、人生の美しさに打たれざるを得ないのです。そして燃えるような希望を掻き立てられずにはいられません。彼自身は35歳で亡くなってしまったのに、彼の歌声は、生きてることはなんて美しいんだろう、なんて素晴らしく感動的なのだろう、と語りかけてくるのです。

モーツァルト:魔笛 ハイライツ

モーツァルト:魔笛 ハイライツ

ヴンダーリヒの当たり役となったタミーノ。ベームベルリンフィルの美しい演奏。
不滅の声~オペラ・アリア集

不滅の声~オペラ・アリア集

ヴンダーリヒはオペラが各国の言葉で歌われていた時代の人なので、イタリアオペラもドイツ語で歌われていてなんだか面白い。