手塚治虫と昆虫食とベジタリアン

動物は友達?または名子役?

数年前、最初に見たのは、このビデオだった。3歳の男の子が、タコ料理を前に、タコもチキンも牛も豚もは動物で、食べたら死んでしまう。動物に幸せでいてほしいから食べないという。動物は世話をするもので、食べるものじゃない、と彼はいう。

お母さんもまたやさしくて、「動物を食べるのはやめるわ。お芋とご飯を食べなさい」と、自分の息子の発言に感動して泣いてしまう。男の子は「僕なにかステキなことしたの?」とうれしそうに言う。

当時、この動画を見てすごく考えてしまったのです。誰に教えられたのでもなさそうな子供たちの言葉は、ベジタリアンのおじさんやおばさんの説教よりも強力な力がある。

このお母さんと男の子は、このあとベジタリアンになっただろうなあ。

それ以来、ぼつぼつと、同じような子供の動画がYouTube上に増えている。さばかれる途中の魚にすがりついて「元に戻してほしい」と泣く中国人の男の子や、「動物は友達で、食べ物じゃないから肉は食べない」と宣言するちいさな女の子や男の子たち。2、3歳の幼い子供達が、いったいどうやってそんなことを考えついたのだろう。おばさん、もらい泣きしちゃうじゃないか。

今や、Animals Are Friends, Not Foodとググれば、動画だけでなくquote(名言みたいなやつ)画像がたくさん出てくるし、Tシャツまで現れる始末。こうなってくると、だんだん子供が自分で言い出したのか怪しくなってくる。大人が教え込んだか、どこかで目にして言っているのかもしれない。天才子役?みたいにも見えてくる。自分の子供時代を思い出してみても、子供って見かけよりわりとあざといですよね。私だけ?ああ、しかも心の汚れた大人になってしまったのね←。

ジャングル大帝とバッタ

これらの動画を見ていて、毎回思い出すのが「ジャングル大帝レオ」のバッタ工場の話なのです。40代以上なら、覚えているかもしれない。動物を食べないことにしたら肉食動物がふらふらになっちゃった。そこに運悪くバッタの大群が飛んできたので、捕まえて食べて、みんなハッピーという話。1965年の作品なので、さすがにわたしも再放送で見ました。

動画が見つからなかったので、視聴リンク

この時も衝撃を受けて、子供ながらにすごく考えてしまった。もともとイナゴを食べていた日本人ならではの発想というところもあるのかもしれないけれど、レオにとって、森の動物たちはまさに友達だから食べるなんてできないのだ。まあ、考えてみれば、レオの捕食シーンは、子供向けのアニメには、キツすぎるということもあるかもしれないけど、わたしとしては肉が肉になる前の姿を、初めて想像してしまった。わたしはレオじゃないけど、動物は好きだ。その肉を食べていいのだろうか?

とはいえ、草むらでぴょんぴょん飛んでいる大きなバッタをとっ捕まえてしげしげと見てみたけれど、頭からばりばり食べるのも、やわらかいお尻(汁がぶちゅっと出る)から食べるにしても、どう考えても無理っぽかった。まあ、どちらにしても食欲にあっけなく負けましたが。わたくし、今からは想像できない大食い少女でしたの。

未来は昆虫食?

ベジタリアンにはなり損ねたものの、あのアニメを見て以来、動物を食べることにずっと疑問と迷いを持ち続けているのはたしかだ。もともと肉食の伝統があまりなく、マクロビの発祥の地でもある日本で、不思議なほどベジタリアンが根付かないのは、敗戦以降の肉食信仰があるのだと思う。「肉を食べないと健康に悪い」と、研究*とは逆のことを仰る方もまだまだ多いし。医師にもけっこういらっしゃいますよね。

それにしても、バッタは将来肉食に変わるタンパク源として数年前から注目を集めていて、養殖を手がける新興企業もかなり前からある。レオたちののバッタ工場、今考えて見るとなんとサステイナブル。まるで未来を先取りしているよう。

しかし、アメリカでベジタリアンムーブメントを起こしたきっかけと言われるフランシス・ムア・ラッペの Diet for a Small Planetの初出は1971年。「ジャングル大帝」のアニメは65年、原作はなんと1950年。手塚漫画すごいなあ。

◼️ジャングル大帝(1) (手塚治虫文庫全集)

実は、世界では数多くの国で、昆虫は伝統的かつ日常的に食べられています。そのうち当たり前にバッタを食べる日がくるのかもしれませんね。

参考リンク: 赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて | 国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ 以前の記事でも紹介しましたが、同じような研究は数多く、ご存知の方も多いはず。赤肉(牛・豚)食と癌の罹患率には明らかに関連があると言われています。数年前のソーセージ騒ぎ(主にドイツ人による)も記憶に新しい。そういう意味では鹿もだめか?(←今気がついた・笑)

◼️【昆虫食】【カナダ産】粉末コオロギ クリケットパウダー 56g(EU 米国 カナダのオーガニック認証)

アマゾンを何気なく検索したらありました!クリケット粉。「クリケット」とオブラートに包みまくっていますが、こおろぎのことです。うわぁ。しかもけっこう高いです。高たんぱく質なスーパーフード。パスタソースにいれたり、パンケーキ屋トルティーヤに入れて使うらしいです。わあ、美味しそう!(死んだ目)。欧米では豆腐(大豆)の香りが苦手な人がわりといるので、こういったものも人気になるのかもしれませんね。わたしは豆腐でいいかな(笑)。ブログのネタにいかがでしょう。